伏見土人形? |
いわゆる「饅頭喰い」といわれる型のもので、
これは「父と母のどちらが大切か」と聞かれた子供が、
即座に手に持っていた饅頭を2つに割り、
「どちらが美味しいでしょうか」と反論した故事に基づき作られた人形。
その賢さにあやかり、頭の良い子に育つように…との願いが込められているらしい。
この型の人形は、伏見土人形の代表的な型として知られていて、
全国にも同型のものは見られますが、
作り、顔立ち、顔料などから「伏見ではないか?」と判断したものです。

高さ11cmほどの小さな人形ですが、作りはすこぶる良し。
人形を立てる台が最初から付いているというのも、
私が所持する人形の中では初めてのものでした。
更に、この人形は桐箱に入っていて、箱書きもあります。

左下の「晴風誌」?という落款が気になり調べてみると、
明治〜大正期に清水晴風という玩具研究家がいました。
「おもちゃ博士」と呼ばれ「うなゐの友」という郷土玩具の本を刊行し、
林若樹らと共に「集古会」の中心人物として活躍した趣味人です。
確証はありませんが、もしこの箱書きが清水氏のものであったとすれば、
これはコレクター冥利に尽きるというもの。
もっとも骨董の世界で「もしかしたら」は禁句であることは承知の上。(^^;
もう少し調べてみることにしましょう。
お分かりの方がおられましたらご教示下さい。